温泉ライター 野添ちかこのお湯の数だけ抱きしめて

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RSS 【第160回】タニタ監修・ヘルシー会席を味わってきました 〜四万たむら〜 (群馬県・四万温泉)

<<   作成日時 : 2016/01/31 15:58   >>

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一般的に旅館料理といえば、カロリー過多で量も多いので1泊しただけで「体重が増えちゃった」なんて声を聞くことも多いですね。

そんな旅館料理を「ヘルシーに提供しよう」という動きがヘルスツーリズムという分野で少しずつ進んでいますが、全国でも先駆けて温泉地全体で取り組み始めたのが群馬県の四万温泉です。温泉地とコラボレーションするのは、体重計をはじめクッキングスケールなどを取り扱うタニタの関連会社、タニタヘルスリンク。バランスのとれた食事を提案する「タニタ食堂」を外食でも展開している会社です。

はじめの一歩は「はかる」こと
画像まずは自分の体の中を知る

経済産業省の「平成27年度健康寿命延伸産業創出推進事業」の採択を受けて、四万温泉が実施したモニターツアーとファムツアー「プチ湯治とヘルスケア四万せんか」。このツアーを体験してきました。

ヘルシーメニューを提供するというのは、普通の会席料理と作り分けなければいけないので、調理をする人にとっては実はかなりの手間。四万温泉にある旅館35軒のうち、この事業に手を挙げたのは実は7旅館のみ。それでも、地域でまとまってやろうというのは先進的です。

四万たむらのほか四万グランドホテル四万やまぐち館地酒の宿 中村屋つるやゆずりは荘佳元の7軒。それぞれ塩分が少ないヘルシーメニューや運動プログラムを用意して、商品化への道を探ります。

まずは、「健康をはかる」タニタならではで、ツアー前に身長、体重のみならず、体脂肪率、筋肉量、体水分量、たんぱく質などをそれぞれ測ります。着衣のまま体組成計に乗ればあっという間に体の中を測定できちゃうのだから、驚きですね。筋肉量の左右バランスや基礎代謝量、内臓脂肪レベルまで分かってしまうんです。

自分が筋肉質なのか、標準体型なのか、運動不足なのか、あるいはかくれ肥満なのか、すべて判定されますので、日頃の運動不足や食べ過ぎ、飲みすぎなど生活習慣を見直すよいきっかけにもなりますね。

さて、この事業の面白いところは、健康管理サイト「からだカルテ」や健康づくりをサポートするアプリ「HealthPlanet FOOD」と連動したものであるところ。活動量計のデータをローソン店頭からデータ送信してグラフ化したり、自分が毎日食べた食事を記録して、栄養士からのアドバイスをもらったり、旅行後も続けて健康管理を行う仕組みを構築しようとしていることです。実際の運用はこれからとのことですが、旅行後の日常生活のフォローまで視野に入れた取り組みが実現したら画期的ですね。

1食500〜800キロカロリー
塩分は4g未満に抑える

さて、タニタ監修の料理の概要はこんな感じ。
画像@1食500〜800キロカロリー(夕食は高め、朝食は低め)
A塩分は4グラム未満、野菜量は180g以上
B噛みごたえのある切り方をし、火を通しすぎない
C単に薄味にするだけでなく、出汁の旨みや酸味・香りを活かす
D群馬県の特産食材を活用する

今回宿泊した「四万たむら」の夕食は「美味しく塩分を減らす」ことにこだわり、テーブルの上に、しょうゆやドレッシングなど自由に使える調味料は置かれていませんでした。

例えば、「かぶら椀雪見仕立」はお出汁をしっかり取ることで塩分を減らし、「烏賊とサーモンのマリネ風」は噛みごたえを大事にするために少し大きめにカットしオリーブオイルで香りづけ、「たむらの源泉蒸し」は鰆の木の芽焼に表面だけたれをつけることで塩分を少なくするといった工夫が施されていました。最後のご飯は焼おにぎりを鶏肉と干し貝柱でとった出汁で雑炊にすることで、おにぎりを膨らませ、満腹感を出すことができます。
これで812キロカロリー。食塩相当量は3.8g、野菜量は311g。
カロリーは通常の半分に、塩分は3分の1くらい。

味気ないかと思いきや、意外にもなかなかの食べごたえ。満足感が高まるように、食感を面白くしたり、パンチを利かせる香辛料をうまく使っていたり、さまざまな工夫がされているので、なかなかの仕上がりでした。

画像料理がヘルシーなら温泉効果も倍増しそうです。四万温泉の温泉は「四万の病を癒す霊泉」といわれてきた古くからの名湯。

四万たむらの泉質は、ナトリウム・カルシウム‐塩化物・硫酸塩泉など。源泉は7本もあり、しっとりと肌を潤し、保湿効果も高い温泉です。毎分1600リットルという豊富な湯量なので、この規模の旅館にしては珍しく、すべての浴槽が源泉かけ流し。大浴場のほか、御夢想の湯、岩根の湯など6カ所(男女別5・混浴1)の風呂と貸切風呂(有料)が1カ所あります。

幻の湯「竜宮」は川のせせらぎを間近に望む混浴風呂。
歩いていく途中に男湯の横を通るので、男性客の方がびっくりしそうですが、「タオル巻きはOKです。夜は裸で入っている人もいますよ」(宿の人)とのこと。自然湧出で手を加えていないので、冬場は温度が下がっています。行くならばよく体を温めてから。

建物は水湧館・木湧館・金湧館の3棟に分かれているので、迷いそうなくらい広いのですが、いろいろなお風呂があって、源泉も異なるので湯巡りが楽しい宿です。

さて、翌日は講義と実践編です。
画像モニターツアーではウォーミングアップとクールダウンを入れて2時間のウォーキング(雨のときはスマイルボウイングや卓球)を行ったそうです。自然を眺めながらのウォーキングはどこの温泉地でも取り入れ易いでしょう。

講義では、「タニタ食堂の健康食メソッド」を学ぶほか、姿勢や柔軟性チェック、おうちでできるエクササイズを教えてもらいました。

例えばウォーキングは、リズミカルな動きをすることで脳の活性化を促し、うつなどのメンタル面にも効果があるそうです。「有酸素運動は20分以上やらないと効果がない」。ずっとそういわれてきましたが、現在は10分×6回に分けた運動は、60分続けて行うときと消費カロリーは同じという解釈だそうです。柔軟ストレッチや筋肉トレーニングは毎日ちょっとずつでも行うことが大切。旅を終えたあとの日常生活にも活かさないといけませんね。

旅が健康的な日常生活を送るきっかけとなる――。
ヘルスツーリズムはこういった効用が大きいのかもしれません。
「四万たむら」では「4月以降、2泊3日くらいのヘルスツーリズムのプランをスタートできれば……」(女将)と話していました。

四万たむら

群馬県吾妻郡中之条町大字四万4180
●全47室
●IN 14時/OUT 11時
●1泊2食19,950円(税別)〜
●日帰り入浴 可(大人1,730円、10〜15時)

<おまけ>

画像昼食プランを考案したのは「時わすれの宿 佳元(よしもと)」。

「すき焼き」でのメニュー開発は、監修元のタニタも当初困ったとか。
写真のような見た目も食欲をそそる昼食で、たったの543キロカロリー。塩分も3.2gだそうです。

上州牛すき焼き風は下仁田ネギや地物の白菜、シイタケ、春菊などをつかって、すき焼きとして成り立つぎりぎりの味を探り、薄めだけど、しっかりすき焼きのお味です! 卵を入れずにカロリーを抑えたようです。デザートに出てきた中之条産の花豆甘煮も美味。

こちらもそのうち、タニタプランの昼食+入浴プランとして登場するかもしれません。

時わすれの宿 佳元

群馬県吾妻郡中之条町大字四万4344-2
●全8室
●IN 15時/OUT 10時
●1泊2食15,000円(税別、露天風呂なし)〜、22,000円(税別、露天風呂付)
●日帰り入浴 不可

※掲載情報は変更になる場合もございます。
ご予約の際には、必ず内容をご確認ください。

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