温泉ライター 野添ちかこのお湯の数だけ抱きしめて

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RSS 【第157回】日本一の強酸性、奇跡の名湯 〜玉川温泉・新玉川温泉〜 (秋田県・玉川温泉)

<<   作成日時 : 2015/12/14 12:41   >>

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画像「ガンに効く」
「天然ラジウムが難病を治す」
などという口コミが広がり、全国から多くの重症患者が訪れる玉川温泉。

もくもくと白い噴煙が立ち上る地獄地帯――
ピリピリと肌を刺激するpH1.2(分析書では1.13)の強酸性の温泉――
寝ころぶと、大地からぐわっと放出されるエネルギーを感じる岩盤浴場――
玉川温泉はいろいろな意味で目からウロコな湯治場です。

地獄地帯の岩盤浴で
意識が吹っ飛ぶ
湯治目的の人が多い温泉地なので、正直、敷居が高いと思っていましたが、1泊利用の人でも場の雰囲気さえ乱さなければ十分にこの温泉を楽しむことができます。

玉川温泉の目玉といえば、地熱を利用した岩盤浴場。
ジャージを着て、ござを片手に、岩盤浴場へと向かいます。

玉川温泉園地自然研究路を歩くこと5分。途中、ボコボコと高温の熱水を噴き上げる「大噴(おおぶき)」という源泉を右手にのぞみ、さらに進むと地熱地帯に作られた湯小屋が3つ見えてきます。

画像看板には「98℃、PH1.2ほどの日本一の強酸性水が大量に湧き出しています」、HPにも「1ヶ所から9000リットルという日本一の湧出量」などと記載がありますが、宿の人の話によると、実際の調査では1万1000〜2000リットルもの量が湧きだしているそうです。

禿山のあちこちから白煙が立ち上る様は圧巻です。湯小屋は20人も入ればいっぱいになるくらいの大きさでしょうか。通常はその小屋の中にござを敷き、タオルや毛布にくるまって寝転がりますが、地熱で温められた岩盤のうえであれば外でもOKとのことで、外で岩盤浴をしてみました。

バスタオルからはみ出した足はちょっと寒かったけれど、岩と触れている腰や背中の気持ちよさといったら…! ぼうっ〜としている間に意識がすぽんと飛び、十数分後に目覚めたときには意識はクリアに、身体もすっきり元気になっていました!

この地と台湾・北投のみにしか産出しない北投石から発するラジウムと岩盤による温熱効果、さらには森林などの気候が相まって、保養・療養にかなりいいみたい。これを毎日続けていたら、確かに免疫力もアップしそうです。

さて、玉川温泉の湯治客は1泊で帰る人は珍しくて、1週間〜1カ月程度の長期滞在が主流です。湯治客は、「入浴」「岩盤浴」「飲泉」の3つを組み合わせて、1日1〜3回程度、入浴や岩盤浴を繰り返して行います。

「たくさん入れば、より病気が治ると思う人が多いけれど、欲張らない、マイペースで休むことが大切」(入浴相談室の看護士さん)だそうです。

さまざまな浴槽で楽しめる
強酸性の湯
画像大浴場には「源泉100%」とか「源泉50%」とか、「ぬるい湯」「あつい湯」、「箱蒸し湯」「歩行浴」「打たせ湯」「頭浸湯」などいろいろな浴槽があって温泉アミューズメントパークのようです。

まずは源泉100%の浴槽へ。
最新の温泉分析書ではpH1.13と記されている、日本一の強酸性にびびりながら、恐る恐る入りますが、入った感触は想像以上にマイルド。でも、数秒のうちに、背中がピリピリとしてきて、自分でも気づいていない箇所に擦り傷があったことを認識しました。注意書きには「浴槽内で体や顔はこすらない」とあります。

周囲を見渡すとほとんどの人が「源泉100%」浴槽に入っています。
目をつむり、あごまで深く入って、じっとしている人がほとんど。お湯をじわりじわりと体に浸透させかのように……。

浴場の奥には飲泉所があって、温泉を飲むこともできます。
ただし、源泉そのままでは強すぎるのでpH3程度に薄めて飲まないといけません。
注意書きに従って、コップにちょこっとだけ源泉を入れ、水で薄めます。今までは「15倍」に薄めるようにという環境省からの指示が2014年の温泉法改正によって、飲泉に関する濃度の項目も「87倍」に変わったそうです。

「注意書きを読まずに、そのまま飲んでしまって、歯の裏がざらざらになっちゃった。エナメルが溶けちゃったかも……」なんて言っていた知り合いがいましたが、そんな人のためにか、蛇口から出てくる源泉はすでに50%近くに薄められているそうです。間違って飲んでしまうと、胃壁が傷つき、出血なので要注意!

このほか屋内岩盤浴もあります。宿の浴衣で入ることはできないので、スウェットやジャージを持参しましょう。

画像いまも月に4回、無料診療をする足澤輝夫先生(こずかた診療所)によると、昭和35、36年頃、脊髄性小児マヒが全国的に流行ったときに、子供たちが玉川温泉に湯治に訪れたことがあり、「名古屋から来た3歳の子は数日湯治をしただけで歩行できるようになった」そうです。

自然治癒力をアップして、心身を癒す「湯治」はいまもいろいろな温泉で行われていますが、お医者や看護士さんと相談しながら湯治ができる湯治場は珍しいですね。

新玉川温泉は玉川温泉からはバスに乗って5〜10分ほど。
夕・朝食は健康メニューのバイキング。プチ湯治で利用してみたい人ならば、こちらの方が利用しやすいでしょう。カラオケや東洋式整体、鍼灸マッサージも併設しています。

玉川温泉
新玉川温泉
秋田県仙北市田沢湖玉川字渋黒沢
●【玉川温泉】全247室(自炊部88室、旅館部159室)、【新玉川温泉】全195室
●IN 15時/OUT 10時
●【玉川温泉】1泊2食7,300円〜、自炊部(素泊まり)4,100円〜(消費税・入湯税別)、【新玉川温泉】1泊2食9,500円〜(消費税・入湯税別)
●日帰り入浴 可(大人600円、子供300円、8〜17時入場)

※掲載情報は変更になる場合もございます。
ご予約の際には、必ず内容をご確認ください。


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