温泉ライター 野添ちかこのお湯の数だけ抱きしめて

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RSS 【第133回】北陸共同湯対決 山中VS山代(石川県・加賀温泉郷)

<<   作成日時 : 2014/12/12 12:28   >>

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いまでこそ、旅館のなかに浴場があるのが普通ですが、戦前までは温泉街の外湯に入りにいくスタイルが多く、いまでも古い温泉場には、必ずといっていいほど共同湯が残っています。
なかでも温泉地発祥の湯は「大湯」とか「元湯」「総湯」といわれ、地元の人が集う憩いの場として機能しています。共同湯を「総湯」というのは、山中山代粟津和倉、湯桶、白峰など石川県の温泉場。老朽化などのため新たに立て替えられた山中と山代の総湯を訪ねました。

飲んで若返る
アンチエイジングの湯

山中温泉 総湯 菊の湯

画像山中温泉の共同湯、「総湯 菊の湯」は朝も夕も地元住民でにぎわっています。
重厚な天平風の外観ですが、中に入ると近代的な日帰り入浴施設のような浴槽でした。
お湯はpH8.4、無色透明のカルシウム・ナトリウム‐硫酸塩泉。

特徴的なのは、浴槽の深さ。男性は102cmで、腰まである深い浴槽だという話。女性は浅いところと深いところがあって深いところは100cmほどあります。
男湯と女湯が違う建物になっている共同湯というのも珍しいかもしれません。

山中温泉で話題になっていることというと、温泉水中に含まれているという「水素」の話。
2012年、「山中の湯には水素が含まれている」というのが全国紙の地域版に掲載されたのを契機に、住民が温泉の効果を再認識されたようで、共同湯に訪れている人たちは皆口々に、山中のお湯のすごさを力説されていました。

新聞記事には、金沢大学名誉教授の先生が、「山中温泉に入ると疲れがとれるイメージがあり、その理由を探ろうと調査を開始」と書いてありました。

山中温泉の効果のヒミツが解明され、地元民が宣伝マンになっている好例でしょう。

総湯 菊の湯
住所:石川県加賀市山中温泉湯の出町レ1(おとこ湯)、石川県加賀市山中温泉薬師町ム1(おんな湯)
交通:JR加賀温泉駅から観光周遊バス「キャン・バス」で約25分
入浴料:大人440円、中人130円、小人50円
営業時間:6時45分〜22時30分
定休:6・12月にメンテナンスあり

ステンドグラスとタイル
明治レトロな共同湯

山代温泉 古総湯
画像山代温泉の古総湯はデザインも洗練されていて、おしゃれ。
すっとした外観、色がついたステンドグラスなどモダンで華やかな意匠をまとい、夜にはライトアップされて、とてもいい雰囲気になります。

この古総湯、2010年にリニューアルされたばかりですが、もとは明治19(1886)年に建てられた「総湯」を写真や絵図などの資料から復元したもの。

総湯と源泉のある広場を取り囲むように建物が形成された街区を「湯の曲輪(ゆのがわ)」といいますが、江戸時代中期には山代温泉には湯の曲輪を囲むようにすでに18軒の宿があり、今日まで温泉街特有の景観が残っている希少な温泉地です。

お金を払って、引き戸を開け、浴室の中に入ると、
土曜日の11時台というのに、ラッキーなことに独占状態。古総湯にはシャンプー、リンス、せっけん、洗い場がないので、地元の人は、吉野屋旅館跡地に移転した「総湯」の方に行くそうで、こちらは観光客がメインとのこと。

高い天井の湯殿には赤や青、黄色といったカラフルな洋風の色ガラスがはめ込まれ、
柱は檜や杉、梁には地松、板材は檜、能登ヒバなどの木材が使われています。
床には、吉野屋旅館で使われていた九谷焼のタイルが2000枚敷き詰められ、腰壁の染付タイルはすべて手描きで仕上げられたもの。

2階の屋根瓦には釉薬瓦の古瓦が再利用され、板壁や建具は北陸の民家でみられる拭漆仕上げ。上質でモダン、ほかではあまり見たことがない、居心地のよい共同湯です。

源泉は手前の湯桶に一旦貯められ、そこから浴槽にかけ流しで注がれています。
温度は少し熱めでした。

「大丈夫? 入れますか?」
受付の女性がお湯の温度をわざわざ聞きにきてくれたり、なんだかとっても親切。

2階には休憩室があって、お茶や水のサービスのほか、アイスなども食べられます。
湯上がり後、2階にあがると、風が通って、気持ちいい。だらりと力を抜いて数時間ゆっくりと過ごすのもいいかもしれません。

古総湯
住所:石川県加賀市山代温泉18-128
交通:JR加賀温泉駅から観光周遊バス「キャン・バス」で約14分
入浴料:大人500円、中人200円、小人100円
営業時間:6〜22時
定休:第4水曜午前中

※掲載情報は変更になる場合もございます。
ご予約の際には、必ず内容をご確認ください。



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