温泉ライター 野添ちかこのお湯の数だけ抱きしめて

アクセスカウンタ

RSS 【第131回】ケータイが通じない秘湯 〜ランプの宿 青荷温泉〜 (青森県)

<<   作成日時 : 2014/11/09 22:40   >>

トラックバック 0 / コメント 2

新青森駅から車を飛ばすこと1時間、
八甲田山中、青荷渓谷沿いにある「ランプの宿 青荷温泉」は昭和4(1929)年の開湯。

「ケッパレ‼ アドハンブン」「カーブヘベグなる‼」「前見ろ、ヘゲさ落ぢなよ」
山道を登る道すがら、津軽弁で書かれた手描きの看板が出迎えてくれて、道中も楽しい。
最後の1.5qほどはほとんどが砂利道で走りづらいですが、それでも、この雰囲気に魅せられて訪れる人が絶えない人気の温泉です。

ランプの明かりだけで
湯に浸かる愉しみ

画像チェックイン時、「すべてご自身でやっていただきます」という案内がありました。
仲居さんはいない。布団も自分で敷く。客室は内鍵をかけるスタイルです。

夜になるととにかく暗い。テレビもない。ケータイも通じない。
客室にはコンセントがないから充電もできません。

客室も風呂も食事処もランプ。
ランプは灯油。触っちゃダメです。

食事処にいたっては「まるで闇鍋みたい」なんて誰かが言っていましたが、大げさではなく、ぼんやりと皿の中がわかるくらいの暗さです。
お品書きがないなーと思っていたら、スタッフが大声でメニューの説明をしていました。

それによると今日のメニューは、
五目巾着やさやえんどう、にんじんなどの煮物、スタッフが山から採ってきたわらびの辛し和え、あみこ(アミタケ)、ばっけ(ふきのとう)の甘酢漬け、サーモンのカルパッチョ、岩魚の塩焼き、津軽けの汁(7種以上の山菜、野菜、凍豆腐などが入った汁)など。

私が座った席は一人旅の人ばかりの席で、12年前に三百名山を制覇したという強者のおじさんが、「食事は大したことないな」なんて辛口なことを言っていましたが、そう言われると山の幸を使った料理ではあるものの、真新しさはあまりないかもしれません。が、1万円を切る価格帯なので、これをどう取るかはその人次第でしょう。ともあれ、みんなが憧れる秘湯の宿であることは確かです。

平日というのに、若者グループがたくさんいるし、台湾からのお客さんでしょうか、外国人のカップルもいました。この集客力は恐るべし。

画像さて、部屋に戻って少し休んでから風呂へと向かいます。
お湯は無色透明の単純温泉。
源泉は1カ所ですが、露天風呂は足元から湧いているところもあるそうです。

浴場は4カ所あって、内湯は総ヒバ造り。ヒノキの香りもプーンとして、ホントに癒されます。温かみのあるランプの明かりとやわらかなお湯。
お湯は40〜41℃くらいでしょうか。熱すぎないので、湯船の縁に頭をのせて、浮遊浴をしていると、ちょっとした瞑想みたいな感じ。大きく息を吸い込めば、ヒバの香りでリラックスできます。

露天風呂は混浴の岩風呂ですが、女性専用時間も設けられていますので、一人旅の女性でもゆっくり楽しむことができます。

ランプの明かりの中、ひたすら湯に浸り、自分と向き合う。
この環境は希少です。

ひとしきり、入浴して部屋に帰ってきても21時前。
普段ならテレビを見たり、メールチェックしたりするのだけれど、電波が飛んでいないので、あきらめもつくというもの。もう一度、お風呂に入って、早めに就寝しました。

部屋には浴衣、バスタオル、ハンドタオル、ふとん、シーツや枕、金庫、そしてお茶セットもあって、快適。浴室には最低限のボディソープがありますが、ドライヤーはないので、髪の毛を乾かしたい人は持参をした方がよいでしょう。

ランプの宿 青荷温泉
青森県黒石市大字沖浦字青荷沢滝ノ上1-7
●全36室
●1室2名利用一人9870円〜(一人宿泊可)
●IN 15時/OUT 10時
●日帰り入浴 可(大人520円、10〜15時)

※掲載情報は変更になる場合もございます。
ご予約の際には、必ず内容をご確認ください。

月別リンク

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
東北は、料理で騒がれる旅館は少ないのでは。
でも、とーほぐの鄙びた旅館は、何というか「秘湯」という言葉にぴったりで、尚且つ昔の日本に出会えるようなイメージ。
瞑想すると、何か発見できるかもしれませんね(笑)。
行ってみたいな〜
きらりん
2015/01/21 11:23
昔の日本に出合えるっていいですよね。
なかなか、そういう場所はないのでーー。
Re:きらりん様←nozoe
2015/01/21 20:49

コメントする

ニックネーム
本 文