温泉ライター 野添ちかこのお湯の数だけ抱きしめて

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RSS 【第128回】しょっぱい温泉と文化財の宿 〜嵐渓荘〜 (新潟県・越後長野温泉)

<<   作成日時 : 2014/09/27 20:56   >>

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画像「ここの温泉に入るようになって、肌荒れがなくなったんです。結婚前は、ウェブデザイナーをしていたから、徹夜で仕事をこなすこともあって、時間が不規則だから肌もボロボロ。使用前・使用後を見せたいくらい」

温泉の威力を一番、実感しているのは毎日湯に浸かる、宿の女将かもしれません。
嵐渓荘若女将の大竹由香利さん(46歳)も温泉の力を感じている一人です。
ここの湯は特徴的。口に含むと塩昆布茶のような甘しょっぱい味をしています。
微かに濁った湯は塩分が濃厚。入ればつるつる。浴後ペタペタ、のちしっとり。

内服すると胃腸によく、とくに傷の治りなどに効果を発揮する薬湯で、昔は薬として売られていたこともあったそうです。

海のミネラルを含んだ、“山の温泉”
2つの貸切風呂も備える
「ほら、あの切り立った崖が見えるでしょう。ここいら一帯は昔は海だったので、あそこは海の浸食によって削られた跡。地層からは貝の化石なんかも出るんですよ」

燕三条から宿へと続く道すがら、送迎バスを運転する大竹啓五社長がお客様にそう説明していました。

新潟のこんな山の中なのに、昔は海???
この土地に湧く温泉は何万年か前の海水が閉じ込められた化石海水型の温泉。
泉質はナトリウム‐塩化物冷鉱泉。
海水だった成分ですからかなり塩分が強く、しょっぱいわけですね。
海の近所には塩分の強い温泉が多いですが、ここの温泉はただしょっぱいだけでなくて、甘味も感じるおいしい味です。

画像温泉は男女別大浴場・露天風呂のほかに「石湯」と「深湯」の2つの貸切風呂があり、宿泊者は無料で貸し切りができます。

さっそく、到着と同時に貸切風呂「山の湯」の「石湯」を予約。
貸切風呂は50分程度のところが多いですが、嵐渓荘は30分。10分で清掃して次のお客様が入るとのこと。ちょっと時間が足りないんじゃないか、と思ったけれど、なんのなんの。塩分が強いので、20分も入れば額から汗がたらたらと流れてきてよく温まるので、ちょうどいい。

内湯の浴槽は縁にヒノキが取り付けられた四角いコンクリートの浴槽、露天風呂は五十嵐川の石を組んだ石風呂。露天風呂は若干ぬるめだったので木々を眺めながら、長めに入ることができました。

「山の湯」に来る途中に見かけたかやぶき屋根の下には、なんと卓球台が置いてありました。その横には竹馬。国の登録有形文化財にも指定された昭和初期の木造の建物に、懐かしい昔遊びがぴったり似合います。

お腹にやさしい
山里のほっこりメニュー

画像そして、一番のお愉しみは料理。
知り合いから「ここの料理はおいしい」と聞いていた前評判通り。一つ一つ、丁寧に作られた料理の数々に心もほっこり、和んでいきます。

板長と二人三脚で料理を考え、プロデュースするのは大女将だそうで、
「ぜんまいの1本煮」や「にいがた和牛の石焼き」「鯉のあらい」といった山里料理が膳をにぎわします。味付けも控えめ。

「田舎料理は甘辛く、濃い味付けが多いですが、うちの料理は上品。よく『板長さんは京都で修業された方ですか』と聞かれますが、修業をしたことはないそうです」と若女将。

翌朝も、源泉を使ったおかゆと手づくりのおぼろ豆腐などお腹にやさしいメニュー。ラウンジのお茶はほうじ茶とブレンドした源泉が飲めるなど、温泉地での健康的な滞在を後押ししてくれます。

嵐渓荘
新潟県三条市長野1450
●全17室
●IN 15時/OUT 10時
●1室2名利用一人14,190円〜
●日帰り入浴 可(大人1000円、小人700円、11〜15時)

※掲載情報は変更になる場合もございます。
ご予約の際には、必ず内容をご確認ください。

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