温泉ライター 野添ちかこのお湯の数だけ抱きしめて

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RSS 【第25回】岡山県の湯原温泉 〜その1 砂湯と温泉ミュージアム〜

<<   作成日時 : 2010/06/09 11:43   >>

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「ここの湯が一番いい。アルカリでつるつるになるじゃろ」。

朝6時、露天風呂で出会ったおじちゃんは、愛媛から片道3時間30分もかけて週1回は「砂湯」(入湯料:無料、営業時間:24時間開放)に通う。昭和38(1963)年から、砂湯一筋。
「阪神大震災までは体に泡がついていたよ」。お湯の変化も観察していて、まるで、湯守のようです。

自然のままの河原の温泉

画像露天風呂番付“西の横綱”とも評される砂湯は、湯原ダム直下にある川沿いの露天風呂。敷き詰められた石の間から温泉が湧き出し、あちこちからぷくぷくと湯玉が上っています。どーんと広くて、自然のまんま。気持ちがいい!

湯原温泉では川の中いたるところから温泉が湧いていて、湯量も豊富。昔は川沿いにいくつもの露天風呂があったといいますが、今は砂湯が残るのみです。泉質はつるつるとするアルカリ性の美肌の湯。「美人の湯」「子宝の湯」「長寿の湯」の3つの岩風呂は38〜42℃まで浴槽の大きさによって温度がそれぞれ異なります。

空き缶や飲み残しのペットボトルを片づけているのは、地元・シルバーボランティアのおばちゃんたち。湯原温泉のシンボル・砂湯には都会にはない温かい雰囲気が漂っています。

*砂湯DATA 混浴。入湯無料。男女別脱衣所あり。
水着は不可だがタオル巻きはOK。


温泉卓球と野口冬人記念資料室 
画像湯原温泉で是非トライしたいのが、「温泉卓球」。

“浴衣で卓球”は温泉地の定番ですが、ここ湯原にも温泉卓球場があります。場所は、平成21(2009)年6月26日(露天風呂の日)にリニューアルした「湯原温泉ミュージアム」(旧湯原温泉民俗資料館) 1階。

温泉卓球のための専用ラケットは、見た目はスリッパ。でも、スリッパより大きくて、持ちやすく、打ちやすいのが特長。ピンポン球が弾みすぎないので、ラリーが長く続きます。

「卓球、うまくなったかも?」と錯覚を起こす不思議なラケットです。

このラケット、温泉卓球専用かと思ったら、ハガキ入れを活用したもの。山形県で生産された商品で、温泉卓球に適しているので20セット揃えたといいます。ここで温泉卓球大会が行われることもありますが、通常は宿泊客に開放。1台1時間500円でプレイできます。

ミュージアムの2階には、私も大変お世話になっている、旅行作家・野口冬人先生(77歳)の記念資料室があります。野口先生がこれまでに蒐集された本は膨大な数にのぼりますが、山岳関係の本は大分県・長湯温泉へ、温泉関連本はここ湯原温泉に寄贈されました。

画像湯原温泉の野口冬人記念資料室には野口先生の著書約100冊のほか、町史や村史、今では手に入らない戦前の「温泉案内」、旅行黎明期の「交通公社の旅行百科 旅程と費用」(初版は昭和6〈1931〉年)といった貴重な本から、高度経済成長時代の旅行ガイドブックなどが収蔵されています。

『玉川温泉湯治の手引き』(昭和61〈1986〉年)など、野口先生が得意とされる温泉療養の関連本のほか、『「盗撮」混浴温泉の旅』(*野口先生の著書ではありません。昭和57〈1982〉年、KKベストセラーズ)といった本も。こんな本もあるんだ〜とびっくりしてしまいますが、時代性が感じられておもしろいです。このほか、花、鉄道、海外旅行、焼き物、風土記、城、釣り、ローカル線、アウトドア、街道、まちづくりなど旅行・観光全般にわたっての蔵書約2万冊が収蔵されています。

私のような温泉ライターにとっても、温泉好きにとっても、貴重な資料の数々です。
じっくり時間をかけて見てみたいものです。入場は大人210円。

なお、湯原温泉郷では平成22(2010)年6月1〜30日の1カ月間、岡山自動車道の無料化を記念してキャンペーンを実施中。宿や日帰り温泉施設の入浴料が半額になったり、宿泊料がお得になる宿泊フェアを実施しています。

また、6月26日は恒例の「露天風呂の日」。旅館・ホテルの内湯が無料開放されるほか、お湯取りの儀などさまざまなイベントが行われます。

問い合わせは、湯原観光情報センターまで。

次回は、湯原温泉 〜その2 おいしいお米が食べられる宿〜 をお届けしますね。

※掲載情報は変更になる場合もございます。
ご予約の際には、必ず内容をご確認ください。

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西の横綱、完全復活/湯原温泉・砂湯
湯原温泉の旭川河川敷にある露天ぶろ「砂湯」に新しい脱衣場が完成した。1月27日から利用が始まる。昨年9月の台風12号で東屋などが流された砂湯もいよいよ完全復旧。関係者は「露天ぶろ番付の『西の横綱』を、多くの人に楽しんでほしい」と話す。 ...続きを見る
ローカルニュースの旅
2012/01/28 11:10

コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
お〜。
温泉文化へのこだわりが感じられるお宿ですね。
温泉ミュージアムは是非行ってみたいな。
ちかちんの卓球戦闘スタイルが、何だか素敵。
きらら
2010/07/28 09:53

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