温泉ライター 野添ちかこのお湯の数だけ抱きしめて

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RSS 【第15回】首都圏日帰り温泉 〜塩素消毒をしていない温泉〜(神奈川県・有馬療養温泉旅館)

<<   作成日時 : 2010/01/09 08:55   >>

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最近は都市部にも日帰り温泉が増えていますが、その中には、プールかと思ってしまうほどの塩素臭漂う浴槽も珍しくありません。
天然温泉をうたっていても、それではがっかり。そこで、今回は首都圏立ち寄り温泉の中で、かけ流し浴槽でなおかつ塩素消毒を行っていない希少な施設を紹介したいと思います。

黄金色に輝く温もりの湯
有馬療養温泉旅館


画像有馬温泉といえば、兵庫県? と思う人がほとんどだと思いますが、実は首都圏にも有馬温泉があるんです。

場所は神奈川県の川崎市宮前区有馬。渋谷駅からたった20分、東急田園都市線の鷺沼駅が最寄駅です。

この温泉、実は歴史も古い温泉で泉質もなかなかのもの。温泉の色は兵庫県の有馬温泉をイメージさせる、首都圏近郊では珍しい赤褐色をしています。旅館なのですが、立ち寄り入浴も可能です。

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温泉が湧出したのは、昭和40(1965)年頃。当時、このあたりは水道もない、田んぼのなかの辺鄙な片田舎。工場を始めようと井戸を掘った先々代が泉源を掘り当てたのがはじまりです。無色透明だけれど、沸かすと赤褐色に変色し、入ればよく温まって湯冷めしない。これはよい湯だということで、家庭用浴槽に入れて無料開放したところ、1日に100人もの人が訪れたそうです。

のちに行われた野川影向寺の歴史調査でわかったことですが、ここは、かつての有馬西明寺があった場所で、1300年以上前から万病に効くとされる霊泉源の滝があり、「有馬西明寺の霊泉」「誠の泉」などと古文書に記され、帝や戦国武将が治療に訪れていたそうです。(武蔵の極 影向寺史より)

かつて大地震で途絶えてしまった源泉が、再び世に出たというわけです。

泉質は単純炭酸鉄泉。湧出時は無色透明の冷鉱泉ですが、入浴に適した温度まで加温すると黄褐色に濁り、さらに空気に触れることで赤みを帯びて、肌触りもマイルドになってきます。

冬の朝一番にはご覧のような神秘的な黄金色の膜をみることができます。

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この温泉では、毎日の換水と清掃をきちんと行い、お湯を徹底管理することで、塩素消毒なしにお湯を提供しています。療養をメインに考えているので湯の温度は40度と低めに設定し、毎週水曜日には湯を休めるために休館にするそうです。

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湯を守るのは3代目の安岡一剛さん。(30歳)。

もともとは自動車整備など理工系の仕事をしていたそうですが、今はその知識や技術を温泉管理に注ぎます。

17歳のときに交通事故で足のけがをし、膝下から切断しなければいけないような状況におかれましたが、病院を夜な夜な抜け出して源泉に足を浸すなどの温泉湯治のお陰で足を切らずに済んだという実体験を持ちます。

ライオンの口からも注がれている源泉は透明で、口に含むと渋い味。塩分はほとんど感じられませんが、ちょっと入るだけで汗が噴き出す温もりの温泉です。




おまけ
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理系の若旦那にこんな実験をしていただきました。
無色透明の源泉に、タンニンの含まれる緑茶を注ぐと、真っ黒に。
タンニンと鉄分が反応してこんな色になるそうです。鉄分を豊富に含有しているという証しですね。






有馬療養温泉旅館

神奈川県川崎市宮前区東有馬3−5−31
●全12室
●1泊2食9240円〜(素泊まり6300円〜、一人宿泊可)
●IN15時/ OUT11時
●日帰り入浴可 (1200円、11〜22時)

※掲載情報は変更になる場合もございます。
ご予約の際には、必ず内容をご確認ください。

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